出産後に「産後うつ」になってしまい苦労されている方が世の中にはたくさんいますが、一部で「産後うつは甘え」という意見があるようです。
今回は「産後うつ」は本当に甘えなのか調査するために、「産後うつ」が甘えだといわれる理由や病気との違いについて掘り下げていこうと思います。
目次
産後うつは甘えと言われる理由は辛口政治家のツイートが原因?
産後うつは甘えだとツイートしたのは政治家・橋本琴絵
「産後うつは甘えです。」と提唱したのは政治家の橋本琴絵さんで、彼女のTwitter上でのツイートにより世の中にこの言葉が広がったといえます。
しかし、橋本琴絵さんのこのツイートにより自分自身を炎上させてしまう原因になってしまったようです。
もし奥様が「産後うつ」を言い訳にして家事や育児を怠ったら怒鳴りつけて躾けましょう。私は産後3ヶ月で衆議院議員選挙を全力で駆け抜けました。
「産後うつ」は「甘え」です。
— 橋本琴絵 (@HashimotoKotoe) September 16, 2020
産後うつは甘えだと言われる理由は?
橋本琴絵さんの「産後うつは甘え」だというツイートは、世の中から見て評判が良いとは言えませんが、彼女なりの理由があるようなので分析していこうと思います。
私が何故こう言うか説明しますね。
「産後うつ」なる病気は地球上に存在しません。誰かが勝手にあると思い込んでいるだけ。(icdにもdsmにもない。産褥期うつ状態F530はあるが、状態であってうつではない)
これからなる世界は、甘ったれた精神ではならんのです。
— 橋本琴絵 (@HashimotoKotoe) September 16, 2020
橋本琴絵さんが「産後うつは甘え」だという理由については
まず一つ目に、「産後うつ」という病気自体はなく、ほとんどが思い込みによるもの。
「思い込みなどに負けてはいけない」というメッセージを込めた上で、「甘え」と表現している可能性がありますね。
二つ目として、これからの時代を生きていくためには「産後うつ」なんかに負けてはいけないという激励の意味が込められているようです。
現在は少子高齢化が日本の社会問題にもなっていますが、「産後うつ」が原因で将来的にますます若者の数が減っていっていまったら国としても困るなどの問題が生じることも確かではあります。
病気との違いは?
橋本琴絵さんがいう「うつ」とは違った「産後うつ」は甘えだいう意見もありますが、2つの違いは何なのかについて分析していきたいと思います。
産後うつとうつ病の違いは?
「産後うつ」と「うつ病」のそれぞれの特徴をまとめたところ、やはり似た特徴がいくつか見つかります。
「産後うつ」は本当に病気とまで呼ばれるかどうかは難しい判断ですが、人によっては「甘え」に打ち勝つやる気だけでどうにかなるものではないといえそうです。
産後うつについて
・深い悲しみ
・なんでもないのに涙が出てくる
・気分の浮き沈みが激しい
・普段より怒りやすくなる
・極度の疲労感
引用:たわらクリニックホームページ
・妊娠前や妊娠中にあったうつ病
・近親者のうつ病
・分娩後にみられる急激なホルモン濃度の変化
・夫婦関係などの家庭内問題
・家族からのサポート不足
・妊娠に関連した問題や葛藤
引用:たわらクリニック
・精神療法(カウンセリング)
・抗うつ薬などの薬物療法
引用:たわらクリニック
うつ病について
- 意欲の低下、不安・イライラなど
- 体のだるさ・しびれなど
- 睡眠障害
など
- 学校や社内でのいじめ
- 受験や仕事での失敗
- 失恋や離婚
- 家族や親しい友人との死別
など
- 休養・環境調整
- 薬物治療
- 精神療法
など
甘えと病気の違いは?
「甘え」とは日常生活で辛い気持ちのとき、そこから逃げ出したい・何らかの方法で昇華したいなどの気持ちが芽生えるごく普通の感情の変化です。
これらの気持ちは問題が解消されたり、気分転換をする、時間が経つなどすると自然に解消されます。
しかし、うつ病などの精神的な病気の場合は気分がなかなか回復しないであったり、体が動かない、食欲不振・過食、睡眠障害(不眠・過眠)など生活に大きな支障をきたす場合があります。
「産後うつ」の場合でも症状としての極度の疲労感によって、体になんらかの支障がでてきたとしたらそれはもう「甘え」ではなく「病気」といえます。
記事のまとめ
政治家の橋本琴絵さんのように「産後うつなんて自分に対する甘えだ!」と思って乗り越えられる強い精神をもいることは素晴らしいことですが、人によっては産後の大変な生活環境から本当の精神の病気に進行していく可能性も十分にあると思います。
そんなときは「産後うつ」と「甘え」は別物と捉えて、無理をせず「精神科」「心療内科」などの専門機関に相談した方が良いでしょう。
また周囲にいる方も相手が「産後うつ」の可能性がある場合は早めに気付いてあげることが大切です。
辛いことを根性で乗り越えるという考え方もありますが、やはり人は「健康第一」だといえます。